ステーションの紹介

 茨城大学地球・地域環境共創機構水圏環境フィールドステーションは、専任教員5名、事務職員1名、技術補佐員1名の合計7名の小さな所帯ですが、70年以上の歴史を有する臨湖実験施設であり、教育、研究、社会貢献といったあらゆる面で努力を重ねて参りました。平成25年8月には、臨湖実験所としては全国で唯一の教育関係共同利用拠点として認定を受けました。

 教育面では、毎年、公開臨湖実習を含む多くの実習を開催しており、学内外問わず多くの学生が湖沼環境に関わる問題を学んできました。また、ステーション教員の指導を受ける学部学生、大学院生、留学生、社会人学生を多く受け入れてきました。研究面では、地球温暖化による影響予測といった地球規模のものから、沿岸域や河川・湖沼の環境や生物資源、大気や地質の汚染問題と現況観測、土地被覆変遷、そして防災問題まで、活発に研究を展開してきました。

 ステーションでは、社会的、国際的な情報の発信を重視しており、98年に起きた那珂川水害での被害調査・市民シンポジウム開催、04年に発生したスマトラ沖地震による津波被害調査をはじめ、南太平洋島嶼国(マーシャル諸島共和国、ツバル国)における温暖化影響と適応策提案に向けた調査、地質汚染問題や地球温暖化の影響や海岸侵食問題に関して、国際シンポジウムや共同研究を行ってきました。年度末には、霞ヶ浦流域で教育・研究を行う学生・生徒・市民・研究者の公開シンポジウム「霞ヶ浦流域研究」を開催しておりますが、これにも地域の注目が集まっています。

 本ステーションは、今後とも、地球と地域、それぞれのスケールを持つ教育・研究成果を発信し、社会にますます貢献して行くことを目指しています。皆様のご理解とご協力を賜り、さらなるご支援をよろしくお願い申し上げます。

水圏環境フィールドステーション スタッフ一同