ステーションの陸水域環境自然史分野に属する研究室(中里研,加納研,山口研)では,ステーションで卒論・修論・博論研究を行う学生を学内外から広く募集しています.
ステーションは水郷の田園地帯の真っただ中にありますので,都市部と比べると利便性がやや劣りますが,見方を変えれば,フィールドへのアクセスが良く,充実したフィールドワークが行える場所,ということになります.ステーション周辺には,わが国第二位の面積の霞ヶ浦をはじめとして,利根川,鹿島灘,涸沼などのいくつもの魅力的なフィールドがあります.これらの水域やその周辺に固有の興味深い地形・地質もみられます.ですから,「フィールドに出て,おもいっきり研究がしたい」という学生には,ピッタリの研究室なのです.特に,水圏生態系,水生生物の生態,湖沼や河川,海岸などの水圏環境や周辺の地形・地質に興味を持っている方を歓迎します. もちろん,それだけでなく,ステーションの近くにある未知のフィールドを開拓し,新たな発見をしたいという意欲的な学生も募集しています.
ステーションは茨城大学の水圏フィールドに関わる研究拠点であると同時に,学生にフィールド実践教育を行うための施設でもあります.「Moderata」や「みなも」などの調査船やさまざまな調査・観測機材のほか,複数の実験室や学生室,宿泊室も完備されていますので(ステーションの施設・設備),学生はそれらをフルに利用してスケールの大きなフィールドワークを行うことができます(なお,船をよく使う学生は,ステーションに来てから,船舶免許を取得しています).ステーションでは広い敷地やゆとりのあるスペースを活用した大規模な野外・室内実験なども行われてきました.
卒論や修論のテーマは,教員が学生の希望をよく聞いて,十分に相談したうえで決めることにしています.学外の研究機関(霞ケ浦環境科学センター,水産試験場,茨城県自然博物館,国立環境研究所,産業技術総合研究所,他大学など)や研究者との交流も盛んで,学生であっても共同研究で重要な役割を担いながら,各分野で最先端の研究を行っているという特長もあります.
ステーションに少しでも興味のある方は,事前に担当教員にメールまたは電話で連絡を入れて,まずは,見学に来てください.ステーションはフィールドワークのおもしろさを学生に体感してもらうための施設ですので,学部1年次から見学に来ていただいても構いません.また,他大学から大学院を受験してステーションでの研究生活を送りたいと考えている方も大いに歓迎しているのですが,その場合にも事前に必ず担当教員に連絡を取り,見学にいらしてください.なお,受験の手続きの詳細については,下記のURL を参照してください.
ステーションの陸水域環境自然史分野に属する研究室(中里研,加納研,山口研)のメンバーは,ほぼ全員がセンターの「研究棟」で日夜,研究生活を送っています.所属する学生はほとんどが鹿嶋市内や潮来市内にアパートやマンションを借りるか(物件は充実しています),やや遠方の自宅から通いながら研究が忙しいときには「宿泊棟(セミナーハウス)」に宿泊し研究を行っています.宿泊棟の家賃は1日500円とリーズナブルです.冷蔵庫・洗濯機・炊事用具のすべてがそろっているために,ほとんど不便なことはありません(人にもよるかもしれませんが・・・).宿泊棟での入浴はシャワーに限られてしまいますが,近隣の宿泊施設などに温泉があり,そこでゆったりと湯船につかることもできます(近くのかんぽの宿潮来では600円で温泉に入浴可).田舎ということもあって,研究室内のスペースにゆとりがありますし,慣れると研究環境はなかなか快適です.
ステーションへの所属を希望する学生から必ず出る質問は,「買い物はどうするのですか?」ですので,あらかじめご参考情報を.食料品や生活用品の買い物については,約200m先に小さなコンビニ,約5km先にセブンイレブン,約6km先のセイミヤやほか弁がありますが,車やバイク,自転車が無いと結構大変です.自家用車を持っている学生がほとんどですが,もし,車を持っていない場合でも,先輩たちの車に便乗することができます.約10km先の鹿嶋市や神栖市,潮来市の中心部まで行けば,食料品や生活雑貨を扱う大型店舗が多いですので,あらゆるものが揃います.この地域ならではの興味深いご当地グルメもたくさんあります.研究が忙しくなり,宿泊棟に泊ることが多い学生も,週2回ほどの買い出しで,なにも不自由のない暮らし(?)ができているようです.
もう一つ,学生からほぼ必ず出る質問は,「授業はどうすればよいのですか?」です.ステーションは,水戸キャンパスから約65kmも離れていますので,毎日のように水戸とステーションを往復するのは大変と思うのは当然のことですが,心配にはおよびません.学部学生については,3年次までに普通に単位を取得していれば,4年次に授業のために水戸キャンパスへ通うことはありません.また,修士課程の授業についてですが,ほとんどの学生が集中講義で単位を取得していますので,それほど苦労はしません.ステーションでは,数年前に,遠隔講義システムも導入しましたので,半分近くの授業についてはステーションに居ながらにして,水戸と同じ授業を受けることもできます.いずれにしても,効率的な単位の取得方法については,先輩たちにもアドバイスをもらってください.
ステーションならではの楽しみといえば,豊かな自然のなかで,釣り,バードウォッチング,バーベキュー,ホタル観察などを満喫できることです.観光地(海水浴場,鹿島サッカースタジアム,鹿島神宮,水郷潮来,ハクチョウの里,温泉など)にも近いですので,研究がひと段落した休日は,気分転換に観光に出かけている人も多いです.こういった気分転換によって,新しい研究のアイデアが浮かんだり,研究の能率が上がったりするようです.そして,田舎ですが交通の要所である潮来インターが近いために,高速バスの本数が多く,東京へのアクセスは抜群に良いという特長もあります(早朝から深夜まで10~20分に1本,潮来インターから東京駅まで1時間15分).フィールドに出ておもいっきり研究をしたい,なおかつ,豊かな自然のなかで他では味わえない学生生活も送ってみたい,という方のためにある研究室といえるかもしれません.センターでの日常生活の様子は,ブログでも少し紹介していますので,興味のある方はどうぞ → 「ブログ」
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屋上から北浦を望む | 学生室(3部屋あります) | 学生室2 |
過去にステーション(潮来地区)に所属した学生たちの研究テーマは次の通りです.
*上記のテーマに限らず,学生の自由な発想を取り入れて,今後とも幅広いテーマを扱っていく予定です.なお,いくつかの学生の研究については,センター年報でも部分的に紹介していますので,そちらもご参照ください.
学生たちの卒業後の進路は,ここ数年間では,次の通りです.